今日ものんびりと 四神獣奇譚・第八話「決意」














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四神獣奇譚・第八話「決意」

はいさい!一週間に1回は「四神獣奇譚」を書きたいツバサさー。
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では、四神獣奇譚・第八話「決意」始まります。

最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。 第1巻 [Blu-ray]
二〇一二年 五月九日 春美市 森林地帯 19時15分

「大丈夫か?智?」
朱雀が山口智夫の手当をしつつ尋ねた。
朱雀がしている手当とは、普段一般に病院などでするものではなく、
懐から取り出した二枚の式神を通じて、
自らの"霊気"を送り、智夫の傷を手当していた。
「ああ、大丈夫だよ」
手当をしてもらいながら、智夫は朱雀に答えた。
大丈夫とは言いつつも、智夫の顔から辛そうな表情はまだ消えていない。
やはり、まだ先程の傷が痛むのだ。
「悪いな、"玄武"あたりならすぐに治せるんだが、
俺は攻撃の方が得意だからな。治療の方は得意じゃないんだ」
「式神の補助なしじゃ、まともに手当もしてやれない」
そういうと"すまない"と本当に申し訳ないように朱雀が言った。

「これで手当ては終わりだ」
手当をし終えた朱雀が智夫の側から立ち上がった。
そして手当の様子を離れて見ていた隆義はふと口を開いた。
「あの、二人は知り合いなんですか?」
「ああ、そうだよ。自分と朱雀は同じ部隊なんだよ」
「自分と、はぐれたもう一人の自衛官で一つの班なんだけど、
朱雀君はね、僕らの班のサポートをしてくれているんだ」
智夫が言い終わると朱雀がさらに補足した。
「俺はいつもは拠点で待機しているんだけどな。
前線や指令班から要請があると加勢しに行くんだ」

朱雀は拠点にいる指令班からの要請で、
智夫達を探しに来たという事であった。
長い間、連絡が取れないという事でこの千神山に来たという。
実際に来てみれば、山には不自然な結界が張ってあり、
その結界の一部を破壊して入ってきたという事だった。
隆義と智夫が千神山から出られなかったのも、
この結界のせいだと朱雀は言った。

「そういえば、山口さんはもう一人の自衛官とはぐれたと言っていましたが、
探しに行かなくていいんですか?」
「ああ、行きたいのは山々なんだけどね」
困った顔になった智夫は苦笑いしながら、自分の塞がった傷口を見た。
智夫の負った傷は重傷ではないにしろ、やはりこのまま行動するというのは難しいようだ。
それに隆義の事も心配だった。
民間人の少年をこのまま巻き込んだまま移動するのは智夫にとっては看過できないのだ。

「山口さん、僕も戦わさせてもらえませんか?」
それを聞いた智夫は驚いた後に、すぐに怪訝な顔をした。
「僕に何かできるか分かりません。
でも、このままもう一人の自衛官の人を探さないと危険だと思うんです」
「橘君!君が戦うだなんて!」
強い口調で言うと智夫の顔は更に険しい顔になった。
「なるほど、お前が戦うか?確かに戦力が増えるのはいい事だな」
「朱雀君!君まで何を言うんだ!」
「考えても見ろ、"妖魔"の気配が今はないだけで安全だとは言えないんだぞ」
「それに彰の事も心配だろう?智、お前も怪我をしていてまともに戦えないだろう」
それを聞いて智夫は厳しい口調で朱雀を怒った。
「君はどうして!橘君は民間人だ、だから危ない事なんてさせられないよ!」

そのやり取りを見ていた隆義が割って入った。
「山口さん、僕が役に立てるならやらせてもらえませんか」
隆義は先程の"妖魔"の怖さがまだ残っていた。
以前学校で結依が"妖魔"に襲われた時も怖さを感じたが、
あの時は白虎がすぐに駆け付けてくれたから左程の恐怖はなかった。
だが、あの両目がない"妖魔"の時は違う。
殺されるという恐怖、誰も助けに来ないという絶望感。
そして何よりも智夫を助けられないという自分の無力感を感じていた。
結依の時も白虎が来てくれなければ、きっと結依は・・・。
だからこそ、隆義は朱雀の提案に乗ろうと思ったのだ。
「橘君、君が協力したいと言ってくれるのは嬉しいよ」
そこから少しから間を置いて、
「でも、民間人を戦わせるのは自分は反対だよ」
「山口さん、僕はさっきの"妖魔"の時に思ったんです、自分にも戦える力があればって」
「少し前に妹が大変な目にあった時に僕は助けられずに、
他の人に助けてもらったことがあって」
「妹さん?」
「はい。自分の妹なのに僕は助ける事も出来なくて、
だから誰かを守る力が欲しいんです・・・!」

「智。協力してもらおう。」
朱雀が真剣な面持ちで言った、それから、
「智も守れない辛さは分かるだろう?」
「・・・それは分かるけど」
「智、危ない所が俺が引き受ける。それにこいつ、いや橘といったな?
橘の目を見てみろ。橘は本気だよ、智?」
「・・・朱雀君」
それから智夫は隆義に向かって真剣な顔で続けた。
智夫としても色々な思いがあった。
民間人を戦わせる、それ以前にこんな少年を戦わせるという事がどうしても看過できなかった。
智夫の過去の記憶を手繰り寄せた。
自分の過去、守れなかった苦い記憶だ。

過去を思い出していた隆義に呼ばれて、ハッとなった。
「山口さん。危険なのは承知しています。でも、お願いします」
真剣なその目を見た智夫は隆義に何を言っても聞かないだろうと思った。
それから、小さく溜め息を吐いた。
「分かったよ、橘君。」
「ただし、危険と自分が判断したら必ず従ってもらうよ。・・・いいね?」
"はい"と隆義は力強く返事をした。
いやー、本当ははぐれたもう一人の自衛官、
愛称が"彰"という自衛官の事まで書こうと思ったんだけど、
長くなったから止めたよー(笑)
本当は朱雀から、隆義に戦ってもらうように言ってもらおうと思ったんだけど、
隆義の過去の経験から自分で言った方がいいかなーなんて思ったりして変更したよ。
今回は会話を多めにして書いてみたのでしたー。

1話を書くまで2時間はかかるよー。
読んで頂きありがとうございました!

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テーマ:自作小説 / ジャンル:小説・文学
[ 2014/05/28 22:30 ] 四神獣奇譚 | TB(0) | CM(4)
関連タグ:四神獣奇譚 自作小説

No title

本を書くのにはテーマが大切ですね。

無論テーマだけではだめですが。

読者が感情移入できる肉付け.が大切ですね。
[ 2014/05/29 19:30 ] [ 編集 ]

コメントありがとうございます!

マフィンさん
テーマは必要ですよね。
大体のテーマがないと途中で、
グダグタになってしまいますしね(ノД`)・゜・。
なかなか感情移入してもらえるような作品を作るって難しいですね(`・ω・´;)
[ 2014/05/29 22:20 ] [ 編集 ]

こんばんは(*^^*)

私にも誰かを守る力が欲しいな(*´ー`*)
[ 2014/05/30 00:49 ] [ 編集 ]

コメントありがとうございます!

たけぞうさん
誰かを守るって難しい事ですもんね~。
体だけじゃなくて心も守れるような人になりたいものです(`・ω・´)
[ 2014/05/31 23:42 ] [ 編集 ]

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