今日ものんびりと 四神獣奇譚・第一話「始まりの日・前編」
FC2ブログ














ヘッドライン

四神獣奇譚・第一話「始まりの日・前編」

はい、という訳で「四神獣奇譚・第一話「始まりの日・前編」」という話です。
やっと、自作小説のタイトルが決まりました!その名も「四神獣奇譚」です!
今回は第一話ですが、これは前回書いた文章の三話分に加筆と修正を加えたものになります。
この第一話の元の作品もリンクしておきます、下記のリンクからどうぞ。
「これから僕は暴走します」「以前、書いた駄作の続き」「タイトルはまだないのです」
では、四神獣奇譚・第一話「始まりの日・前編」始まります。

二〇一二年 五月二日 春美市

部屋の中に日差しが差し込む。
そして部屋の中には一人の少年が寝ていた。
時刻は朝の7時20分、どうやら少年はまだ起きる気配はない。
そして少しの時が過ぎてから少年の部屋の外から、忙しく走ってきている足音が聞こえる。
次の瞬間、足音は少年の部屋のドアの前で途切れた。

そしてドアは外から強く開けられた。
「この莫迦!遅刻するでしょう!」
少年の部屋の中に、甲高い声が響き渡った。
だが、その声に反応することなく少年は眠り続けている。
その姿を見た声の主である少女、望月優奈(もちづき ゆうな)は、その頬を次第に紅潮させていく。
次の瞬間、優奈は少年に向かって自分の体を突撃させる。
所謂タックルというものを少年に対して行おうという訳だ。
優奈の体は、少年にぶつかり鈍い音が部屋に響く。
「ぐっ、痛い!」
少年の第一声はそれであった。
少年は上半身の痛みと共に目覚めたのだった。
そこに間髪を入れずに、優奈が頬を紅潮させたまま言葉を発する。
「早く支度して!遅刻するでしょう!」
まだ少年は座ったままであったが、
上を見て優奈の顔を見るとともに、溜め息をついた。
彼の頭の中には「かったるい」という言葉が浮かんでいた。

優奈を見据える少年、橘隆義(たちばな たかよし)の顔は明らかに不機嫌そうな顔をしていた。
自分の寝ている所にタックルを見舞われ、
無理やり優奈に起こされた彼の表情は明らかに不機嫌そのものである。
しかし、優奈はそんな事はお構いなしに、隆義を急かす為に口を開いた。
「もう隆義!今日は日直なんだから、早く学校に行かないといけないんだよ!分かってるの!」
優奈は、大きな声で隆義に向かって言葉を放った。

しかし、当の隆義はというと黙ったまま優奈を見上げているだけである。
だが、次の瞬間、隆義は真剣な表情になり、まっすぐ優奈の目を見た。
見つめられている優奈は先程の怒って頬を紅潮させている時とは違い、
隆義に見詰められたことによって、怒っていた時以上に頬を紅潮させている。
顔を赤らめている優奈は隆義をまっすぐ見返すと恐るおそる言葉を発した。
「な、なに・・・?」
隆義は真剣な表情を保ったまま優奈に向かって言葉を発する。
「優奈さん、あと5分だけ寝かして貰えませんか?」
優奈は目を丸く見開くと、今度は隆義を睨み付け口を開く。
「この・・・、莫迦!」
優奈は半ば呆れながらも、怒り混じりに隆義に向かい言い放った。

優奈の怒声は、隆義の部屋に響いた。
「そんなに大声を出さなくても分かっているよ」
隆義はふて腐れた顔になり、嫌そうに口から言葉を紡ぐ。
隆義の言葉を聞いた優奈は、目を吊り上げていかにも怒っているといった表情で、言葉を発した。
「だったら、ほら着替える!今日は特に急がないとダメなんだからね!今日は日直だって言ったでしょ?」
隆義はふて腐れた顔で、まだ眠そうであったが、
このまま優奈を怒らせたままでは仕方がないと判断して、口を開いた。
「分かったよ、じゃあ出て行ってくれ」
隆義の言葉を聞いた優奈はまた怒った。
「そんな事を言ってまた眠る気なんでしょう?その手には乗らないからね」
隆義の企みを暴いて、してやったりという表情を優奈は浮かべた。
しかし、隆義はそれに動じずに溜息を吐いた。
明らかに相手にするのを嫌だという感じを隠そうともせずにである。
「違うよ、着替えるから出て行ってほしいんだ」
そう言い放つと隆義は口を閉じようとしたが、次の瞬間にニンマリと顔に笑みを浮かべて続けた。
「ああ、もしかして・・・」
顔をニヤつかせながら、隆義は優奈に向けて言葉を続けて放つ。
「僕の着替えが見たいの?」

優奈は一瞬だけ、その言葉の意味を理解できなかったが、
すぐに隆義の言った言葉の意味を理解すると頬を赤らめた。
「何を言っているのよ!この莫迦!」
優奈はそう言い終わると部屋から急いで出て行った。
「相変わらず、からかい甲斐があるなぁ」
そう呟いた後に微笑してから、隆義は立ち上がり制服が掛かってあるハンガーへと手を伸ばした。

着替えを終えた隆義は、自分の机に置いてある机から鞄を手に取り部屋を出た。
腕時計に目線を逸らして時間を確認すると時刻は7時33分であった。
あのやり取りを約10分行っていたのかと思うと、
隆義は朝から無駄なエネルギーを使ってしまったなと心中で呟いた。
そんな事を頭の片隅で考えつつも、隆義は階段を下りて、1階に着くとまずは台所に向かった。
朝食を取る為である。
台所に着くと、テーブルの椅子に優奈が座って待っている光景が見えた。
さらに台所にはもう一つ人影があった。
「ん?お兄ちゃん、おはよう」
声のする方に視線を動かすと、キッチンの方でエプロンを付けた少女が、
自分に笑顔を向けて挨拶している姿が見えた。

「ああ、おはよう結依」
隆義は自分に挨拶をしてきた妹である、橘結依(たちばな ゆい)に挨拶して返した。
結依は、"うん"と笑顔のまま返事をしてからキッチンの方へ戻って行った。
「やっぱり、結依ちゃんは可愛いなぁ」
椅子に座っていた優奈が結依のいるキッチンを見詰めながら微笑んでいる姿が隆義に見えた。
「優奈は本当に結依が好きなんだな」
そう言いつつ、隆義はテーブルの椅子に座った。
「だって、結依ちゃん可愛いんだもん。隆義には本当に勿体ないぐらいの良い子だよね」
優奈は顔に悪戯っぽい笑みを浮かべて、隆義に悪態をついて来た。
しかし、隆義も負けじと言い返す。
「可愛いというのは良いけど、勿体ないは余計だ。
それに優奈じゃ可愛がり過ぎて結依を監禁しそうだから危険すぎて渡せないよ」
「はぁ!?監禁って何よ!確かに結依ちゃんは可愛いけど、さすがにそこまでしないわよ!」
語気を強めて優奈は言葉を放つ。
しかし、その後に顔を少しだけ俯けてこう続けて言った。
「たぶん・・・」
聞いている方の隆義は半ば呆れながらも、その言葉に突っ込みを入れた。
「おいおい、たぶんって・・・」

隆義と優奈が談笑しているテーブルに結依が大きいお盆を持って近づいて来た。
両親が不在のこの家においては、結依が食事を担当している。
この日も例に漏れずに、朝食の支度は結依が行ったのだ。
「お兄ちゃんも優奈さんも楽しそうですね」
顔に笑みを浮かべながら、二人を交互に見る。
「ああ、朝食の用意が出来たんだね」
優奈はそう言い終わると、"いつもありがとう"と付け加えた。
食事が乗せてある皿を全員に置き終わると、結依も"いえいえ"と微笑みながら返した。
隆義はそんな二人のやり取りを見てから、視線を壁に掛けてある時計の方に移動させた。
時刻は7時40分になろうとしていた。

同年 同日 春美市 千神山 7時40分

千神山の頂上付近にある小さな社に二人の男がいる。
二人とも、山の中には似合わない黒いスーツ姿だ。
一人の男は社の中をよく見渡して何かを調べている。
もう一人の男は手に拳銃を持ち周囲を警戒している。
「何か分かったかい」
拳銃を持った男が社を調べている男に尋ねる。
「まだだ」
社を調べている男は、短くそう答えると他には何も喋らなかった。
拳銃を持っている男は、"了解"と答えるとまた周囲の警戒を始めるのだった。
ふぅ・・・。
まとめの作業と加筆と修正の作業終了です。
いやぁ、長かった・・・、本当に長かった・・・。
取り敢えずは、これで第一話「始まりの日・前編」は終わりです。
「始まりの日・後編」はまた後日書いて行きたいと思います。

後編の内容も何となくですが、出来つつあります。
読んで頂きありがとうございました!

コメントありがとうございます!
マフィンさん
本当に小説を書くのは大変ですね~。
今回は見切り発車で始めたものですので、まとめたりするのが特に大変でした(^^;
才能ですか?そう言って頂けるのは素直に嬉しいですね~。
これからも楽しんで頂けるような作品になるように頑張りたいと思います!

幸美|・_・さん
バックナンバーまで読んで頂いたんですね、ありがとうございます!
読みやすいと言って頂いて安心しました、自分ではゴチャゴチャし過ぎかなーとも思っていたので(^^

へぇー!幸美|・_・さんも小説を書いていたことがあったんですか!
やっぱり、未完のものや気に入っているものはついつい捨てられませんよね~。
機会があれば、幸美|・_・さんも小説も見てみたいです(^^

ああ、分かります!ネタだけは閃いたりしますが、その先を書くとなると書けなかったりしますよね!
考えだけあってもなかなか進まないので難儀なものですorz
にほんブログ村 アニメブログへにほんブログ村 イラストブログへblogram投票ボタン人気ブログランキングへ
ブログランキングに参加中です、クリックして下さると嬉しいです。
関連記事
スポンサーサイト





テーマ:自作小説 / ジャンル:小説・文学
[ 2012/08/08 23:47 ] 四神獣奇譚 | TB(0) | CM(2)
関連タグ:四神獣奇譚 前編 自作小説

読者

読者が、主人公に感情移入できればしめたものですね。

それには、主人公に読者が共感できないとダメですね。

いくつかの主人公に関する逸話を添えたほうが、いいですよ。

な~んて、俺は下手くそなんで何にも言えませんが。
[ 2012/08/09 11:07 ] [ 編集 ]

こんばんはー!

ついに小説のタイトル決まったんですね!格好良いタイトルです!確かに小説って少し書いてみてからじゃないとタイトル思い浮かばない事もありますよね~(>_<)

そして名前の方も決まったようでやっぱ長編小説だと名前が無いと分かりづらくなってきますしね;それにキャラの見た目をイメージするのにも使いますしね(*^o^*)

それと主人公の情報があまりないのでどういう人物なのかとかその辺が気になります。

まだ1話なのでこの先どんな感じになっていくか分かりませんが黒いスーツの2人組がポイントっぽいですね。これから話にどう絡んでいくのかが重要ですね。
[ 2012/08/09 19:22 ] [ 編集 ]

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://fatelove77love.blog39.fc2.com/tb.php/532-f7a5a767